皮をビューッとはいでいって食べると、皮がすごくうまいんですね。
皮もうまいんですけど、内臓はもっとうまい。
どうやって食べるかというと、両手の指で水鳥の足を持ってグッとひろげ、
肛門に口をつけて内臓をチューチュー吸いだすわけです。
口に入ってくる内臓がチョコレートのようにどろどろになっていて、すごくうまいんです、これが。
あと頭をちょっとかじるとトロッとした汁が、これは脳味噌で、ほんのわずかなもんですが、これもうまいです。
それからササミというか胸の肉、モモ、そういうのを少しずつ食べ、小骨に肉がちょっとついてるんですが、
それをしゃぶるような感じで食べます。
正直いって、最初は私もこの食べ物には度肝を抜かれました。
若い女性がキビヤックを両手に持って、肛門のところに口をつけて(中略)
しかし、このキビヤックに一度手でさわるといくら石鹸で洗っても二、三日はなかなか臭いがきつくてとれません。
わたしにとってものすごく印象的な極地での食べ物でした。
いまでもときどきあれにかぶりついている夢をみることがあります。
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