人間の大腸にも、牛の胃と同じく、トランス脂肪酸や共役リノール酸を作り出す嫌気性細菌が存在することが分かっています。
人間の腸内フローラの中で、不飽和脂肪酸をトランス脂肪酸や共役リノール酸に変換する能力を持つ主な細菌
ビフィズス菌:リノール酸から共役リノール酸を作り出す高い能力を持っています。
一部の乳酸菌:腸内で脂肪酸の構造を変える代謝を行うことが確認されています。
ローズブリア属やブチリビブリオ属:牛の胃にいる菌の親戚のような嫌気性細菌で、人間の大腸で酪酸を作ると同時に、脂肪酸の変換能力も持っています。
なぜ人間の腸内細菌もトランス脂肪酸を作るのか?
リノール酸などの不飽和脂肪酸は、人間の腸内細菌に対し強い抗菌作用があります。
そのため、腸内細菌はこれらをトランス脂肪酸や共役リノール酸に作り変えることで、毒性を薄めて生き残ろうとしています。
人の健康への影響はどうなる?
大腸でつくられるトランス脂肪酸はむしろメリットが大きいと考えられています。
作られる量がごくわずかで、血管に悪影響を与えるレベルには達しません。
共役リノール酸による好影響: 腸内細菌が作る代謝物の中には、抗炎症作用や肥満・糖尿病を予防する効果を持つ健康に良いトランス脂肪酸が含まれており、
むしろ人間の健康を維持するために役立っているという研究が日本でも盛んに進められています。
ちなみに、現代の日本のマーガリンはトランス脂肪酸の量が少なすぎるため、害を出すことがありません。
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